学会について

会告

日本脳神経外科学会の社団法人への移行について

1.法人設置許可

平成15年12月4日文部科学省において社団法人設置許可証交付式が行われました。社団法人設立準備委員会小川彰委員長と寺本明副委員長、飯塚正人事務局長同席のもと設立代表者である吉本高志理事長就任予定者に設置許可証が交付されました。許可証の交付を受け同日直ちに法務局に法人登記の手続きを行いました。本学会の長年の悲願であった社団法人化がついに実現しました。
平成15年12月4日をもって「社団法人日本脳神経外科学会」が誕生いたしました。

2.法人化の意義

社団法人日本脳神経外科学会へと変貌をとげた意義は極めて大きいものがあります。
それは民法第34条の規定に基づき本学会が法的に認知された社会的人格を有した団体として認知されたことにあります。すなわち、法律によって権利能力を与えられ、公益社会活動の主体となることが承認されたのです。現実的な身近な問題としては厚生労働省が進めている「専門医資格」の広告が可能となります(厚生労働省告示第159号)。また、非営利団体として税制上の優遇措置が受けられることになります。

一方、団体として社会的人格を持ったことは、大きな利点もある反面、社会的責任も負わせられたことになります。この点、法に沿った組織の整備をおこない、文部科学省の指導のもと会計処理等書類の提出、情報公開、一般国民への普及啓発活動など様々な社会的責任を負うことになります。

3.社団法人日本脳神経外科学会設立までの経緯

法人化が初めて議論されたのは、平成11年であり実に4年前にさかのぼります。
この年の10月第58回日本脳神経外科学会総会(東京:桐野高明会長)の運営委員会、評議員会、議事総会において、学会強化策の一環として法人化の功罪を検討し法人化すべきか否かを検討するための委員会の設置が承認され、日本脳神経外科学会法人化検討委員会(委員長:小川彰)が活動を開始しました。1年間の討議を経て平成12年10月第59回日本脳神経外科学会総会(福岡:福井仁士会長)において、一部の不利益を伴うものの学会強化のため法人化が必要であり、法人化の方向で努力することが議決されました。同時に、「検討委員会」を「日本脳神経外科学会社団法人設立準備委員会」に発展的に改組することが承認されました。ここに、本格的に委員会活動が開始されました。

学会所轄の主務官庁である文部科学省に学会誌(NMC)を始め本学会の歴史や活動を示す膨大な資料を提出するなど頻回の事前相談を行いました。その結果、文部科学省に本学会が法人として十分な資格を有していることを認めて頂きました。同時に、社団法人の組織の基本骨格(案)の確定作業を行ない、平成13年10月第60回日本脳神経外科学会総会(岡山:大本尭史会長)において、この基本方針が承認されました。この基本方針とは代議員制を骨格とする現在の定款の礎をなすものです。その後、設立趣意書、定款(会則にあたるもの)、組織規程(案)などに加え、学問分野、研究教育体制等膨大な資料を文部科学省に提出し折衝を行ってきました。この時期は政府において公益法人認可の見直しが行なわれており、法人化に関しては官庁の対応も遅れがちでした。

定款の最終案を確定するため、設立当初の理事就任予定者を確定する必要があり、また、設立総会開催の条件である代議員を確定するため、設立当初の理事選任内規および代議員選任規程を早急に整備する必要がありました。平成14年10月開催の第61回日本脳神経外科学会総会(松本:小林茂昭会長)でこれらの規程をご承認頂き着々と準備が進んできました。
一方、事務局機能強化のため当時東京大学大学院工学研究科の事務部長であった飯塚正人氏を平成15年4月より事務局長として本学会に迎える事が内定しました。飯塚正人事務局長の就任は、文部科学省との折衝を重ねる上で極めて大きな力となりました。

平成15年6月には代議員選挙が行われ法人の最高議決機関となる代議員会の構成員である代議員が確定しました。この様な周到な準備のもとようやく、9月25日文部科学省より設立総会を開催することを了承する旨の通知を受けることが出来ました。
第62回日本脳神経外科学会総会(仙台:吉本高志会長)において任意団体日本脳神経外科学会解散総会を行い、引き続き、代議員による社団法人日本脳神経外科学会設立総会が行われました(平成15年10月1日)。この設立総会を受け、文部科学省と最終の調整に入りました。11月21日正式に社団法人日本脳神経外科学会設立許可申請書を文部科学省に提出しました。11月25日に法人設置審査会が開催され、厳しい審査の中設置を認める旨の裁定が下されました。これを受け11月28日には文部科学大臣による法人設置許可書の決裁が終了し、法人設置許可書の交付日時を12月4日とすることが決定しました。法人設置審査会以降の進み方は異例の速さでした。

12月4日許可証の交付を受け同日直ちに法務局に法人登記の手続きを行いました。従って、社団法人日本脳神経外科学会は平成15年12月4日正式に発足したことになります。その後平成15年12月15日、法務局の法人登記簿謄本を添えて設立登記完了届を文部科学省に提出したことによって、法人設立のすべての手続は終了しました。

4.会員の権利義務の継承

定款の中に評議員会規程がありません。これは民法上の社団法人組織に評議員会は必須な組織ではないからです。
また、民法上の評議員会は本学会で従来規定していた評議員会と性格が異なるため、従来の性格の評議員会は法的条件から定款の中に残すことは不可能でした。しかし、現在の学会運営は大きな問題はなく妥当に運営されている事から、基本的に現在のルールを出来うる限り継承する様に努力しています。

従って、定款上は定めておりませんが、従来の評議員は学術評議員として継承され、専門医は自動的に学術評議員となります。また、従来の評議員会は学術評議員会としてその権利義務を継承する予定で、細則上で定めることにしております。すなわち、専門医、評議員の権利は従来通りです。

5.社会的責任を果たすための組織改定

法人組織として常置委員会の設置が義務付けられており、その数も定められています。そこで、総務、財務、機関誌編集、専門医認定、広報、保険の各委員会を常置委員会として規定しております。従来より活動していた各種委員会は出来る限り関連する常置委員会に附属した小委員会と位置づけました。その他、常置委員会と直接関連のない委員会は独立させております。また、今後とも社会的責任を果たすために必要な新たな委員会を整備してゆく予定です。

また、地方支部の運営に必要な諸規程等を整備してゆく必要がありその作業を継続しているところです。
会員諸兄には、この現状をご理解いただき、今後の社団法人日本脳神経外科学会の発展にご協力いただきますようお願い申し上げます。

謝辞

この4年間、中核になった委員会のメンバーの皆様はじめ、学会内外の多くの皆様のご支援ご協力のおかげで社団法人日本脳神経外科学会が誕生いたしました。
法人化に向けた様々な努力の過程でご協力を頂いたすべての関係の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。

(文責:日本脳神経外科学会社団法人設立準備委員会委員長 小川 彰)

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