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理事長ご挨拶

一般社団法人日本脳神経外科学会
理事長  嘉山 孝正

理事長

日本の脳神経外科学は欧米と同様に、外科学の一分野として発展して参りました。学問の成果を議論する学会も外科学会の一分野でした。しかし、外科学会から独立した学会として、昭和23年(1948年)に日本脳・神経外科研究会として発足し、以来、第8回からは日本脳・神経外科学会と改称し、本年まで65年、72回を数えております。また、教育機関としては、昭和37年(1962年)に東京大学医学部に脳神経外科診療科が、翌年4月に講座ができました。このことにより、外科学の一部門としてなされてきた脳神経外科学の教育、臨床、研究が独立してできるようになったのです。現在ではすべての医学部に脳神経外科講座が存在しております。また、診療面では、昭和40年(1965年)に17の一般診療科に入っていなかった脳神経外科が、独立診療科となり、標榜診療科として外科、内科と同等になったのです。昭和41年(1966年)には麻酔科学会に続き専門医制度を確立いたしました。その後、日本脳神経外科学会が、任意団体から社会から組織として人格と権利を得ること、一方社会的責任も負うことを決意し平成15年(2003年)に社団法人日本脳神経外科学会となりました。学会が、法律によって権利能力を与えられ、責任も負ったのです。その後、平成24年(2012年)公益法人制度改革の流れで、一般社団法人日本脳神経外科学会となりました。以上のように日本脳神経外科学会は、先人のたゆまぬ御尽力と知恵により、医学界の中でも開明性、先駆性、合理性を持った学会として現在に至っております。現在は学会が法人となって10年目、第Ⅵ期になります。この間、初代吉本高志、橋本信夫、寺本明の各理事長の御努力で、学会はその基盤整備を行ってまいりました。専門医制度も日本の学会の中では最もレベルが高く、公平、透明性を持った制度と評価されてきております。
本学会は、基本的診療領域に位置する学会であります。すべての大学に講座があり、「脳・脊髄に生じる疾患の予防、急性期治療、慢性期治療」を網羅的に対応できる診療科です。
以上の歴史的な経過を踏まえ、更に現在の現実的な学会運営について、第4代理事長としての所信を述べます。


歴史的に学会の役割は、「学問の発展、向上させること」が主なものでした。このことが、学会活動の中心になることは論を待ちません。しかし、そもそも、学会はプロフェッショナル職業集団の団体です。学会員の日常業務:医療、研究、教育を援助し保護する役割を従来以上にすべきと考えております。また、社会へ情報の発信を具体的にすべきとも考えております。従って、今期の学会運営の重点項目を以前からの各委員会の活動は更に発展させ、その上に以下の項目を具体的に進めることと致しました。

  1. 保険委員会の中の①医療問題委員会、②医療機器委員会の活動をあげ、会員の診療や研究が適正に評価されるような活動に致します。
  2. 世界脳神経外科連合会(WFNS)内での日本脳神経外科学会のプレゼンスを確立致します。従来の個別の活動を公的なものにし、機関決定で、会員の代表がWFNSで活動することと致します。
  3. 男女共同参画の法律の精神を具体的なものに致します。
  4. 手術症例を社会へ公開する制度整備を致します。
  5. 従来すべての大学の教授が学会の役割を負ってはいませんでした。しかし、教育の中心の大学教授が学会の活動を理解していないことは地域差が出ることが懸念されます。また、公平性に欠けるので、80大学すべての教授に何らかの役割を負ってもらい、教育に生かしてもらうことと致しました。また、大学以外の会員の方々からの参加も従来より多く、委員会に加わって頂くように致しました。

私たち脳神経外科医は高い理念と熱い情熱を抱いて、脳神経疾患の診療、研究、教育に日々取り組んでいます。従って、国民から見ても解りやすく、学会員からも「会員で良かったと」思える学会運営をテーゼとすることと致します。(一社)日本脳神経外科学会は、学会員の自立、自律、自浄を助け、我が国の脳神経外科医療の一層の発展を目指します。

2013年9月1日

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